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学力低下問題(2)

 では、社会全体が教育力を失った原因である。これについては、次の二点が挙げられると思う。
 
 一つは、豊かな生活が当たり前に送れるようになり、無学や怠惰が貧困のもとであるとは実感しにくくなっている事(なんとも幸せな事なのだが…)。
 もう一つは、自由主義や個性尊重という思想を、誤解あるいは曲解して受け容れた事。以下、この点について述べて行く。
 
 個人主義については、実は、日本の土壌はこれが成り立つ性質のものではない(これについては“個人主義が成り立つ背景”を参照されたし)。
 そして個性尊重については、これ自体がおかしい訳ではないが、これを教育の主題にするのは愚挙(これについては“型にはめる教育(後編)”を参照されたし)としか言いようがない。

 
 それにもかかわらず、個人主義や個性尊重が教育の場で幅を利かせている(言葉が良くないかも知れないが)。個人がそれほど尊重されるの(が当然)であれば、誰がわざわざ自分を社会に合わせよう、世の中の約束事をいろいろ身に付けよう、などと思うだろうか?
 相手は子供だ。社会性を育てなければいけない段階なのだ。どんな思想が生まれたって入って来たって、この事を忘れてはならない。
 ところが実際には、この段階を軽んじるように成ってしまったようである。社会性が不十分なまま大人に成ってしまう人が増えた、と感じている人は多いはずだ。すると、その次の世代は余計に社会性を身に付けにくくなる。言い換えると、世の中の約束事に余計に鈍くなる。あるいはこれを軽視するようになる。
 こうして、今の子供達の平均的学力が低下したのだ、と私は考えている。新しい思想にきちんと対応しなかった事が、学力低下の遠因でありながら最大の要因である、と考えている。
 
続く

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