ここは、アロング家庭教師センターの主宰者が、教育について思う事を書き綴るサイト

アロング家庭教師センターの業務内容等につきましては、本サイトを御覧ください。

あれも、これも（2）

十数年前の事件だろうか。古い話だが、妙によく記憶している事がある。 　小学校一年生の国語の授業。言葉（名詞）を教える為に、教師はいろいろな「実物」を教室に持って来ていた。その中に、ナイフがあったという。 　授業終了後、教師がそのナイフを片付けようとして手に持っていた時だ。一人の男児が、「先生、遊ぼう！」と言いながら教師に飛びついた。男児はナイフで傷を負い、確か亡くなってしまったのではなかったろうか。 　問題は、この事件についての評論である。 　「ナイフは危ない」と、教えてなかったのが悪い――という主旨の文章を、私は新聞で読んだ。おかしいと思った。刃物を使わない家庭は無いだろうし、就学前の子供でも刃物が危険である事くらい知っていて当然だ、と思ったのである。 　それとも、日常生活の中で覚えるべき事まで、学校で教えないといけないのか？ そんな事をしていたら、学校で教えるべき事は際限なく増えて行く。 　「あれも、これも」は、無理だ。 　 続く

Previous　Top Page　Next

当サイト内の画像やテキストを利用・転載する場合は、事前にご連絡ください。
連絡先は、本サイトに記載してあります。
無断での利用・転載は絶対にやめてください。