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あれも、これも(3)
一方には、「あれも、これも」教えようとする学校(ないし文部科学省)がある。そしてもう一方には、「あれも、これも」学校で教えよ、と言う人が居る訳だ。
それで世の中がどうなって行くか、考えてみたら良い。私は次のように考えている。
学校で「あれも、これも」教える体制を整えれば、人々はそれを当てにするようになるだろう。すると各家庭の、ひいては社会の教育力は、次第に落ちて行くだろう。教える事は、全て学校任せになる。
それで良いのか?
そのうち、全ての子供を、生まれて間もない頃から“学校”に預けないといけなくなる。家庭は、子供を食わせて寝かすだけの所となる。いや、いっそ寝食すら“学校”に任せるか。
それで良いのか?
私は良くないと思う。まるで隷属状態ではないか。学校の役割は縮小して、家庭や地域の教育力は増強されるべきだと思う。
だから、子供達がおかしい――そう感じたときに、学校のせいにしてばかりいては良くないだろう。家庭や地域での教育が出来ているか、皆が考え直すべきではないのか。
もし、学校のせいにするばかりであれば、そしてそれに対して学校が反駁しないならば、やがて私達は、自分の子の教育について学校(ないし文部科学省)に全権委任する実態を作ってしまいかねない。そして子供の教育について、判断を他人任せにする悪い習慣を身につけてしまうかも知れない。
この習慣は、さらに発展して、自分では何の判断も下さない人間を作ってしまわないか。そして、そんな人間が増えたとき、民主主義国家は崩壊するのではないか。
話が飛んだようだが、私はかなり本気で危惧している。
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