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文明的ストレス

 その昔、まだ人類が文明をもたなかった頃は、常に自然という脅威にさらされていました。猛獣に出くわす事も度々あったでしょう。足を踏み外せば命を落とすような所を歩く事も多かったでしょう。とにかく、危機に直面する頻度は、現代人とは比べ物にならなかったはずです。
 ところで、危機に直面したとき、ヒトの体にはどのような生理反応が起きるか?
 心拍数が上がります。血圧も上がります。筋肉が緊張し、手のひらや足の裏にうっすら汗をかきます。これは急激な運動への準備です。闘うにしても、逃げるにしても、“火事場の馬鹿力”が必要ですから、それをいつでも発揮できるように準備するのです。
 そして、実はこれ、ストレス状態なのです。
 ストレスなんて、嫌ですね。でも、ヒトがストレス状態に成らないように出来ていたなら、人類は間違いなく滅んでいました。と言うのは、“火事場の馬鹿力”が出せませんから、闘えば傷つけられる一方だし、逃げるにしてもポーカーフェイスで走る(歩く?)事になりますから(※)。  太古の人類は、度々ストレス状態になり、実際に闘ったり逃げたりして危機を潜り抜けた訳です。すると、ストレスは解消されます。
 文明人も、ストレス状態になる事があります。ただし原因は、自然という脅威ではなく、人間関係や仕事(や勉強)である事が普通です。すると困った事に、古代人と違って、闘っ(人に暴力を振るっ)たり走って逃げたりする訳には行かないのが、文明人です。ストレスを解消する為の“自然な”行為は、“野蛮だ”とか“大人気ない”とか“無責任だ”などと言われます。
 文明人は、ストレスを溜め込み易いのです。
 
※ ストレスについて補足しておきます。
 気温の変動も、不快なものです。このような、環境の変化による不快を感じていれば、それもストレス状態です。そして、ストレス状態にある体は、ただじっと耐えているのではありません。適応しようとしているのです。と言うより、本来は適応して行く過程をストレスと言うそうです。
 また、そもそもストレスという概念は、寒冷にさらされた場合の生理反応から作られたもので、生物学的な緊張状態の一切を言うとの事です(東京化学同人 生化学辞典より)。
 やはり、ヒトにストレスが無かったなら、とっくの昔に人類が滅んでいた事は間違いないです。
 
続く

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