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教わると判らなくなる(1)
古い話ですが、私の生徒に、結構優秀な子が居ました。当時、小学校五年生でした。“速さ”の単元の予習として、こんな問題をやらせてみました。
その子(Kちゃん、としましょう)は、「分速という事は、一分で200mなんだから…時速という事は一時間でどれだけ行くかという事で、一時間は60分なんだから…」などと言いながら、正解しました。続きの類似の問題も、次々に難なく解いてしまいました。学校では“速さ”の単元はまだ始まっていませんでしたし、私も何のヒントも与えていません。Kちゃんは、いつの間にか比例関係に気付き、完全に独力で解いたのです。
なかなか、気の利く子でした。
その翌週です。確認すると、学校で“速さ”を習ったとの事でした。私は、もう一度Kちゃんに、前の週に与えたのと同様の問題を解かせました。すると、
「先生、これは出来ません」と、Kちゃん。
「えっ、何故?」と、驚いた私。
「こんな公式、習ってません」
「いや、でも先週同じような問題が出来たじゃない」
「えっ? 覚えてませんよ」
いったい、どうした事でしょう。私は当座、混乱してしまいました。
恐らく、単なる比例関係の問題に過ぎないので、Kちゃんにとっては何か特別な問題を解いたという意識がないのです。それで、前の週に解いた問題の記憶など、無くなっていたのでしょう。
そして、Kちゃんの言う「公式」ですが、教科書に載っている公式は、
時間=距離÷速さ
距離=速さ×時間
の三つです。これらをキチンと覚えても、確かに分速を時速に直す事はできません。
それにしても、いったいどんな授業を受けて来たのか…私が想像するに…それは頁を改めてお話します。
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