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日本の国語教育(1)

 あまり大きな扱いではなかったが、平成十九年八月十七日の新聞記事が気になった。その見出しは、
理系でも「言語力」重視
で、本文は以下の通り(ただし抜粋)。
 文部科学省の言語力育成協力者会議は十六日、国語を中心に学校教育のすべての教科で、論理的思考やコミュニケーションの基礎となる「言語力」の指導を強化するよう求めた報告書案をまとめた。
(中略)
 言葉による説明や議論を重視する形での指導方法の見直しが国語や外国語だけでなく数学、理科などでも進む見通しだ。
(中略)
 中心となる国語でも、文学作品から作者の心情、意図を読み取る「鑑賞型」の読解だけでなく、記録や説明文などを正確に理解し、内容を分かりやすく相手に伝える能力も重視するよう呼び掛けている。
 以上。これは学力低下問題を受けての話である。
 これ自体に、私は反対しない。しかし仕事柄、「何を今さら」と思ってしまう。そして一つ注文すれば、最後の部分、これはまさに従来の(そして現在の)国語教育の最大の問題点である、と言い切って欲しい。
 
続く

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