ここは、アロング家庭教師センターの主宰者が、教育について思う事を書き綴るサイト

アロング家庭教師センターの業務内容等につきましては、本サイトを御覧ください。

ここを教えてくれ、という要望(1)

 仕事柄、「ここが知りたい」とか、「ここを教えてくれ」と言われる事が、時々ある。でもこれは、対処が意外に難しい。生徒が要求しているのだから、答えて(教えて)やれば良いという、そんな単純なものではない。
 場合を整理して話を進めよう。

 第一。
 もし生徒が、「自分はここを知るべきだ」と判断できた上で要求しているのなら、実は、あとは勝手にだって勉強できる。この場合、指導者なんて必ずしも居なくて良い。
 ただ、能率の事を考えると、誰かに教わった方が良い。それだけ。
 
 第二。
 しかし通常は、生徒自身が「ここを知るべきだ」などと判断できている事は、ない。判断できていないくせに、「ここが知りたい」とか、「ここを教えてくれ」などと要求する。おかしなものだが、これは単に、手っ取り早く「この問題の答えが知りたい。この問題の解き方が知りたい。明日のテストに同じ問題が出そうだから」といった事でしかない。たいてい。
 要するに、その場しのぎ。せっかく教えたって、三日で忘れる。いや、三日で忘れるのなら、まだいい。酷いと、初めから覚えられない。
 
 こちらとしては、第一の場合なのか第二の場合なのか、それを先ず判断しなくてはならない。もし第二の場合であれば、いや、多くは第二の場合なのだが、教えたところで知識が整理されたり理解が深まったりする事は、どうせない。だから教えたくない。
 そこで私は、実際に教えない。生徒の要求どおりには。その代わり、基本から説き起こす。あるいは、「その為には、まずここから…」と言って別の単元を復習させる。
 すると、生徒によっては不満を持つ。曰く、「そんな時間の掛からない教え方をしてくれ」、「そこは明日のテストに出ない」。
 
続く

Previous Top Page Next

当サイト内の画像やテキストを転載する場合は、事前にご連絡ください。
連絡先は、本サイトに記載してあります。
無断での転載は絶対にやめてください。







































































end
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送